プロ野球ドラフト会議は20日、東京都内で開催される。指名はプロ志望届を提出した高校生154人、大学生187人と社会人選手らが対象。1位入札が重複した選手との交渉権は、抽選で決まる。
最も注目されるのが浅野翔吾外野手(高松商高)だ。高校通算68本塁打の強打者は、いち早く1位の方針を固めた巨人を含めた複数球団の競合もあるか。同じ高校生では、ソフトバンクがイヒネ・イツア内野手(愛知・誉高)、広島が斉藤優汰投手(苫小牧中央高)の1位を決めている。
大学生では、西武が強肩強打の蛭間拓哉外野手(早大)、日本ハムは投打「二刀流」の矢沢宏太選手(日体大)、オリックスは曽谷龍平投手(白鷗大)、楽天は荘司康誠投手(立大)の1位をそれぞれ明言。公表済みの7球団は、大化けの可能性がある高校生に懸けるか、即戦力になり得る大学生を選ぶかで思惑が分かれた形だ。
残りの球団が競合をいとわないかも含め、それぞれがどんな戦略を描いているか。目玉選手が少ないとも言われる中、直前まで探り合いが続きそうだ。
― 日ハム1位指名 矢沢「すごくわくわく」
大学野球で投打の二刀流として活躍し、20日のプロ野球ドラフト会議で日本ハムが1位指名すると公表した日体大の矢沢宏太選手が18日、横浜市で報道陣の取材に応じ「すごくわくわくが増している」と高揚感を示した。
日本ハムは入団に至れば投打とも続けさせる方針。「どちらも評価してもらい、とてもうれしい」と率直に語った。投手か野手に専念させる考えの球団が交渉権をつかんだ場合でも「評価していただいたものをやっていきたい」と述べた。
150キロ超の直球を投げる左腕は、野手としては打力とともに、50メートル5秒台の俊足も光る。高校時代に指名漏れを経験し「このドラフトに向けて、4年間しっかりやってこられた。全て成長するという気持ちでやってきた」と話した。