第75回秋季北海道高校野球大会第1日は9月30日、札幌円山、麻生両球場で1回戦が行われた。麻生会場の第2試合に登場した北海道栄は2―9の八回コールドで東海大札幌に大敗。北照に競り負けた駒大苫小牧を含め室蘭支部2代表が初日で姿を消した。
▽1回戦
駒大苫小牧
000100000―1
10200000X―3
北 照
(駒)大森―谷
(北)上川―阿部
?藤橋(駒)
駒大苫は3点を追う四回2死から大石が安打、藤橋が適時二塁打で得点。反撃の糸口をつかんだかに見えたが、その後は相手エースを捉え切れなかった。
北海道栄
00000200 ―2
11301201x―9
東海大札幌
(八回コールド)
(栄)三橋、石蔵、山崎―高村、西村
(東)阿部、荒井、小泉、阿部、荒井―中村
?大塚、阿部3、桑谷、荒井(東)
道栄が悔しいコールド負け。エース三橋ら3投手が登板も計16安打を浴びた。打線は六回に相手投手の制球難に乗じて2点を返すのがやっとだった。
帯広農業
0000000 ―0
0111013x―7
北 海
(七回コールド)
(帯)東村、久保田、東村―森本
(北)熊谷―大石
?村中(帯)長内、宮下、幌村、今北(北)
釧路工業
001200102―6
10122100X―7
旭川龍谷
(釧)武隈、西川、関―石垣
(旭)一戸、斎藤―多羽田
?松木(旭)
―駒大苫、6季連続で初戦敗退
駒大苫は北照との接戦を落とし、昨年の春季大会から6季連続の全道級大会初戦負けとなった。成田主将(2年)は「どこか縮こまってしまっていた」と肩を落とした。
一回、二回といずれも先頭打者が出塁。すぐさま犠打を決め1死二塁の得点機をつくったが、走塁ミスや後続にあと一本が出ず主導権を握れなかった。
すると三回に強めの風が吹く中、1死から外飛を取り損ねて安打にすると満塁となって適時打と犠飛で加点を許した。「小さなミスが勝敗を分けた」と佐々木監督。成田主将は「大事なところで確認が足りなかった」と話した。
足かけ2年、全道級の舞台で勝ち星に恵まれていない。「この負けを生かさなければいけない。来年の春以降は勝ち上がって、支えてくれる人たちに恩返しできるようにしたい」と成田主将は前を向いた。
―道栄「やるべきことできず」
4季ぶりの全道級舞台に立った道栄は、攻守に翻弄(ほんろう)された。糸瀬監督は「やるべきことをできなかった。一つは勝ちたかった」と話した。
東海エース左腕の阿部(2年)に四つものけん制死を許した。一回2死で最初のけん制死を受け「リードは取らず、投げ始めてから動こう」(監督)と意思統一を図ったが、その後も要所で相手の術中にはまった。
守備でもけん制エラーや野手の交錯による落球などで流れに乗れず。三回途中で降板した1年生エース三橋は「支部では打たれなかったほんの少し甘いボールも必ず捉えてくる」と相手の打力に脱帽した。
代打など計17人がグラウンドに立ち、来季への糧にした。試合後に糸瀬監督は「ゼロから一生懸命やっていこう」と選手たちに呼び掛けた。三橋は「捕手が構えた場所に投げ切れる制球力をつけたい」と進化を誓った。