「むかわコス」成功喜ぶ 鵡川高生が準備、運営に奔走 来年度以降は後輩に託す

  • ニュース, 白老・胆振東部・日高
  • 2022年9月29日

 むかわ町の鵡川高校の3年生5人が中心となって企画したコスプレイベント「むかわコス」がこのほど、同町大原の法城寺を舞台に初めて開かれた。2年前に当時の3年生が「むかわ町を知ってもらいたい」と考案した仮装イベントを受け継ぎ、コロナ禍による延期を経て初めての開催にこぎ着けた。準備、運営に携わった地元高校生からはイベントの成功を喜ぶ声が聞かれた。

 むかわコスは、地域の課題を掘り起こし、解決策などを見いだす同校の探究学習「むかわ学」の一環で企画された。新型コロナウイルス感染症の影響を考慮し、規模は仮装イベントの構想より縮小して実施した。

 当日は町内外から十数人のコスプレイヤー、カメラマンが参加。アニメ映画「魔女の宅急便」やオンラインゲーム「刀剣乱舞」などのキャラクターに扮(ふん)した参加者がお寺で撮影を楽しんだほか、道の駅「四季の館」で開催されたグルメフェスタに足を運ぶなどして交流した。現地の案内役などを担当した粟野唄さん(18)は「お客さんも気付いて、声を掛けてくれた」と振り返る。

 今回は学校外の人との事前打ち合わせやスケジュール管理、当日の運営などをすべて高校生が主体になって進めた。グループのリーダーを務めた佐藤由衣斗さん(17)は「来てくれた方から『楽しかったよ』『高校生が中心になって運営するのはすごいことだよ』という声を頂くことができた」と喜ぶ。大橋美優さん(18)も「いつもの楽しむ側ではなく、運営する側を経験し、裏でどんなことが起きているのか、普通では体験できないことができた」と充実した表情を浮かべる。検温や手指消毒を担当した秋山真樹さん(17)は「町外から来た方に声を掛けてもらってうれしかった」と語る。

 一方で、運営側の人手不足など課題も浮き彫りになった。岩倉アキラさん(19)は「専門的な知識がない中、大人からのサポートがあってうまくいった。高校生の力だけでは難しかった」と反省する。来年度以降の開催は現時点で未定だが、「今回参加してくれた後輩たちが中心になって、引き継いでくれたら」と思いを託す。

 今回の成果と課題、今後に向けての展望は、年末に町職員や民間向けに開く提言発表会でプレゼンテーションする。

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