胆振日高地区の青年神職会は27日、厚真町桜丘の森田明央さん(55)所有の田んぼに設けた「神田」で、恒例の「抜穂(ぬいぼ)祭」を実施した。秋晴れの下、若手神職と関係者ら9人が鎌を振るい、日胆の神社や新嘗祭(にいなめさい)で伊勢神宮に奉納する米の稲刈りを行った。
若手神職が米作りを学び、収穫までを体験する取り組みとして2005年から続けている。今年は5月上旬に「御田植祭」を執り行い、125平方メートルの神田に「ななつぼし」の苗を手植えした。
稲刈りに先立ち、黄金色に輝く神田の前で神事を行った後、田んぼに入り、実った稲穂を丁寧に刈り取った。稲を天日で乾燥させるはさがけも行った。
森田さんは、大雨にも見舞われた今年の天候により「田の管理が難しかったが、倒れた稲は少なかった」と振り返り、「昨年と比べれば収量は減ったが、今年も豊作と言え、品質も良い」と話した。