苫小牧市出身で現在は東京を中心に活動しているダンサー泉カイさんの「トーキョードロレス」の北海道公演が24、25の両日、白老町本町のしらおい創造空間「蔵」で行われた。
同団体は「ダンス&アクロバットダンス」アートショーと銘打ち、躍動感のあるダンスと音楽、映像を融合した舞台を国内外で展開している。2011年10月のイタリア招待公演を皮切りにフランスや米国ニューヨーク、東京などで活動してきたが、近年はコロナ禍の影響で海外を視野に入れた活動が制限されているという。白老での公演は初めてで、泉さんがディレクターを兼ねた。
泉さんは上田秋成の古典「雨月物語」に着想を得て、鬼になった元僧侶と高僧とが無言の問答で繰り広げる「AoZukin(青頭巾)」と、サイエンスフィクションの設定を取り入れた「Giant Da Vinci(ジャイアント・ダビンチ)」の2本を2日間にわたって熱演。全編無言で、いずれも舞台を大きく使い、弾けるような疾走感のあるダンスを見せた。舞台にはダンサーのリンカさんと友人で虎杖浜の僧侶、米本智昭さんも共演した。
泉さんは11月17日午後7時半から、苫小牧市文化会館で「イデアル~夢の城」と「ジャイアント・ダビンチ」の2本を上演予定で、「ダンスだけでなく空間表現、衣装、哲学、映像など見てもらいたい部分は多い。古里の若い人たちをはじめ多くの方に見ていただき、感想、意見交換できれば」と話している。