白老町でメガソーラー(大規模太陽光発電)事業を展開するソフトバンクグループの子会社SBエナジー(本社東京)は20、21両日、体験型環境教育プログラム「未来×エネルギープロジェクト」の授業を町内の竹浦小学校で行った。5、6年生計9人が校内を探検して未来のエネルギー源になりそうなものを探し、活用方法などを模索。子どもならではの視点で未来のエネルギーを提言した。
同社は2014年度に町内で太陽光パネルによる発電事業を始めた縁から、15年度以降毎年この時期、町内の虎杖小学校と竹浦小で交互に環境教育プログラムを実施している。20、21年度は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から授業を中止し、代わりにSDGs(持続可能な開発目標)関連書籍を各校に寄贈した。
今回の授業は、東京都内で学校支援事業や教材制作に取り組む「教育と探求社」の本田友美さんを講師に進められた。児童は、暮らしに欠かせないエネルギーが火や風、水の力を利用して生み出されていることや世界各地で研究が進む新たなエネルギー源の事例について、ビデオ鑑賞や〇×クイズから学んだ。
その後は「学校の中で毎日つくれる未来のゼロ円エネルギーを探せ」をテーマに校内を散策した。探すヒントとして「回転」「熱」「水」「押す」「踏む」「摩擦」などをキーワードに掲げた。児童らは「跳び箱に手をつく時の摩擦」や「水道の蛇口の仕組み」「ブランコの動き」など、エネルギー源になりそうなものを見つけてタブレット端末で写真撮影。21日に開いたまとめと発表会で、フラフープの回転と発生する静電気を使って充電する「回転ビリビリエネルギー」や掃除機の吸い込み口と床の摩擦を利用する「そうじきヴィーンエネルギー」などのアイデアを提案した。
5年生の湯谷奏汰君(11)は「回転や振動がエネルギーになることを初めて知った。楽しい勉強だった」と話していた。
SBエナジーの関係者は授業を通して児童らに「日常のどんなものもエネルギーに成り得ると感じて」と話していた。