北海道学生野球1部秋季リーグの北洋大は5、6両日に十勝管内幕別町で同部初昇格の帯広畜産大と第2節を戦う。1節(道教育大旭川)連勝で好スタートを切ったチームをさらに勢いづけようと意気込むのは、三塁手齋藤健(4年)=千葉東葉高出=、二塁手小野凱生(同)=東京日大三高出=の関東出身コンビだ。
齋藤は「地元から離れて野球に打ち込みたい」と高校時代の監督の勧めもあって北洋大に入学。2学年上の正三塁手で主砲も担った片岡新吾(JR北海道硬式野球クラブ)の背中を見ながら力を付けてきた。
「自分は新吾さんほど引っ張る力はない」ことは自覚していた。チームのためになることを模索し、たどり着いたのは「声」。「厳しい言葉は(主将の成田)登夢がやってくれる。自分は気持ちを切り替えさせることをしよう」と日々の練習や試合中はムードメーカー役を買って出る。
集大成の秋季リーグは「自分が駄目なときにカバーしてくれた同期や後輩たちへの恩返し」を胸に戦う。2節の帯畜大は初対戦のチームだが「合わせることなく自分たちの野球をすることが大事」と気を引き締めた。
小野は3学年上の兄颯太さんを追って北洋大に進んだ。今回の秋季リーグでは初の開幕スタメンを獲得。1節の1回戦こそ「緊張で硬くなっていた」と無安打に終わったが、2回戦では第1打席に安打を放つなど計3出塁。守備でも安定感があった。
夏の甲子園出場経験を持つ楠絢心(3年)=北照高出=とのポジション争いに勝てない日々が続いた。やる気を見失った時期もあったが、「大滝(敏之)監督が見捨てずに声を掛け続けてくれた」ことに報いようと自らを奮い立たせてきた。
努力がようやく実った秋。「とにかく最後は笑って終わりたい」。目指すはリーグ優勝、そして明治神宮大会出場だ。「調子は上がってきている。チームに貢献できるなら、何でもがむしゃらにやる」と闘志をたぎらせた。