登別グランドホテル(登別市登別温泉町、中牧昇一社長)は10日、同ホテル2階に新設した「鬼サウナ」の営業を始める。登別温泉の象徴「鬼」をテーマとした造りになっている。
鬼サウナは、温泉とサウナの「ダブル主役」を目指して設計され、外観は地獄谷の岩肌のようなデザイン。室内は木造で、幅2・7メートル、奥行き2・5メートル、高さ4・3メートルの広さ。最多で大人14人を収容する。丸窓と角窓を設け、四季折々の風景が楽しめるようにし、鬼の金棒をイメージしたサウナストーンを据えた。室内温度は熱めの110度ほど。
昨今のサウナブームの火付け役で「ととのえ親方」の愛称で知られる松尾大氏=札幌市在住=がプロデュースした。
サウナ室前には、地獄の釜をイメージした水風呂と湯風呂を置き、サウナとの温冷交代浴を可能にした。水風呂には、登別北東部の山麓を水源とした約16度の沢の水が使われる。サウナと水風呂の後に外気浴ができるスペースも設け、心身共に「ととのう」状態を満喫してもらう。
1日に内覧会が開かれ、関係者ら23人が見学した。中牧社長は「鬼サウナ完成を契機に熱気と元気を世界に届けたい」とあいさつ。取締役の栗林広行氏は「サウナのプロと当ホテルがタッグを組み、コロナ禍で打撃を受ける温泉街を盛り上げたい」と目を輝かせた。
施設を見学した小笠原春一市長は「温泉街活性化の一助になるのでは」と期待を寄せた。
同ホテルは1938年に開業し、今年で創業84年。温泉は肌に効果があるとされる食塩泉、硫黄泉、鉄泉の3泉質が楽しめる。鬼サウナの日帰り利用は大人(中学生以上)2000円、2歳から小学生まで1000円。