大偉業に挑む夏が幕を開ける。甲子園で3度目の春夏連覇を目指す大阪桐蔭(大阪)。第104回全国高校野球選手権大阪大会の初戦となる18日の2回戦で、南・西・桜和連合チームと大手前の勝者と対戦する。
今春の選抜大会を圧倒的な力で制し、春季大阪大会も優勝。しかし、近畿大会は決勝で智弁和歌山(和歌山)に敗れ、「俺らは弱いんだというのを再確認できた」と星子天真主将は言う。
敗戦をきっかけにグラウンドを走るなど基本的なことをさらに徹底し、過酷な練習で自分たちを追い込んできた。星子主将は「相手も力を付けて思うようにはいかないが、あそこ(智弁和歌山戦)がターニングポイントになったというところに持っていかないと」と覚悟をにじませる。
過去に春夏連覇を成し遂げたチームには2012年の藤浪晋太郎(現阪神)、森友哉(現西武)、18年の根尾昂(現中日)、藤原恭大(現ロッテ)ら、後にプロ入りした選手が中心にいた。西谷浩一監督は「それと比べるとまだまだ力は足りない」としつつ、「結束した時の目に見えない力など、今年は今年の力がある」と期待を寄せる。
同じ大阪の履正社を筆頭に多くの学校が「打倒大阪桐蔭」を掲げ、地方大会から厳しい戦いが予想される。西谷監督は「簡単ではないことは百も承知。まずは大阪の7試合をしっかり勝ちたい」。一戦必勝、その先に夏の頂点を見据える。