日本ハムの2年目、根本悠楓=白老町出身=が29日、地元北海道でプロ初勝利をつかんだ。走者を出しても、「諦めずに自分のボールを投げよう」と粘って5回2失点。五回は1点を失って、なお2死一、二塁のピンチで吉川を三ゴロに。ファウルで粘られたが根気強く攻めた。
苫小牧中央高出身の19歳左腕。表情にはまだあどけなさが残るが、伸びのある直球と曲がりの大きなスライダーが持ち味だ。両親や友人も応援に来た札幌ドームで勝ち、「すごいうれしい」と実感を込めた。
根本のプロ初勝利に、苫小牧市や出身地の白老町からも祝福の声が上がった。
母校の苫小牧中央高はこの日、春季全道大会の準決勝。野球部の渡邊宏禎監督は「電話をもらって『頑張れよ』と声は掛けてました。うちは負けちゃったけど、根本の勝利はうれしいです」と静かに喜びをかみしめた。さらに「フォームを崩していたようですが、しっかり戻してきたようです。五回はちょっとコントロールが乱れたけど、勝てて良かった。これからもチームに貢献できるピッチングを」と話し、後輩たちの刺激にもなった初勝利を夏の奮闘につなげたいという。
白老町の戸田安彦町長は「初勝利おめでとうございます。開幕戦も投げましたし、ずっと地元から応援していました。新庄監督は若い選手を使っているので、チャンスは来ると期待していた。これからどんどん勝って、球団を代表するピッチャーになってほしい」と話した。
北海道日本ハムファイターズしらおい後援会の村上栄子会長は「球場には行かなかったんですが、テレビでしっかり応援できました。風格も出て幼さはもうない。プロの顔でした。成長が感じられてうれしかった」と笑みを見せていた。