むかわ町議会の新議長に就任した野田省一氏(64)=無所属=。町の発展のため、”議会改革”を大きな目標に掲げ、任期4年間に臨む。自らが目指す議会運営などについて聞いた。
―就任しての心境を。
議会の力をもう少し上げていきたい。(旧穂別町議から)23年の議員活動の集大成として、議会改革を進めていきたいと手を挙げた。4年間のスケジュールを打ち出し、仲間の理解を得ながら実現したいとスタートしたところ。責任は重い。各地でも議会は変わってきている。(議会関連の)条例を作ったが、達成できていない部分を近づけていく。今回4人の新人が入ったことは大きな刺激になるし、いろんなことを変えていくチャンスにしたい。新人の3人は女性。新しい風が吹きそうな予感がしているので、できるだけ意見を取り入れていきたい。
―議長として進めていきたいことは。
議会としての意見、提言を集約して取りまとめ、町民の要望を実現する制度を確立したい。近隣自治体でも委員会としての提言がよく出ている。むかわ町は今まで個人ベースが主だったが、議員相互で意見を述べ合う場をつくっていき、まずは委員会ベースで土壌をつくっていければ。
議員の成り手不足については、議会の魅力を伝え、町民の声を実現させた時の喜びや意義を感じてもらうことが必要だ。特に新人が活躍するような場をつくることで、その世代への波及を期待している。今後は女性の議員も多くなってくるのでは。
―どんなまちづくりを目指すか。
町はさまざまな計画を立てているが、そこに近づけられるように対応していきたい。しかし、計画に町民の思いが100%反映されているとは思っていない。そこを修正し、足りない部分を補っていくのがわれわれの役目だ。町民からの意見を聞く機会をつくっていく。時代の変化を捉えていくことも大事。昨年からリモート懇談会を試行的に始めたが、手法を整理し、多くの人が気軽に意見を交換できる機会を設けたい。
具体的にはICT特別委員会(仮称)を立ち上げ、今までなかなか参加できなかった主婦や子育て世代など、これから10年、20年先を考える町民との交流を実現したい。議員に話したことが少しでも改善に役立つということも見せられればと思う。
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のだ・しょういち 旧穂別町出身。旧穂別町議、旧鵡川町と合併したむかわ町の町議に計7回当選。2021年10月から副議長も務めた。