新ひだか町の静内高校(池亀貞則校長)の生徒たちが地域活性化プロジェクトとして、町内のみゆき通り商店街でシャッターアートを制作し、通りを行き交う人たちの目を引いている。同プロジェクトは、高校生による地域創生活動を評価する道教育委員会の「高校生探究サミット」で道知事賞も受賞した。
制作に当たったのは、3年生の青木七瀬さん、矢野なずなさんら有志6人でつくる「さくらいん新ひだか」と、美術部員6人。
メンバーは、若者が楽しめるまちにするためにどうすれば良いか―を話し合い、「町にインスタ映えする撮影スポットがあればいい」と発案。撮影スポットがあれば、観光シーズン以外でも観光客が訪れるきっかけとなり、地域の活性化につながる―と考えた。
役場に相談したところ、職員から「商店街のシャッターに絵を描くのはどうか」と提案され、みゆき通り商店街にある「みついしょうじ」と交渉。事務所シャッター(縦2・6メートル、横6メートル)の活用について承諾を得た。
原画は、同校卒業生で札幌市のイラストレーターさやまさんに依頼。ペンキや筆などの道具を用意する資金はインターネットのクラウドファンディングで募り、3月20日に制作を開始した。寒さで手を動かしにくくなるなど苦労もあったが、美術部員の応援もあり、4日間で描き上げた。完成した絵は、町のシンボル「サクラ」と「馬」をかわいらしく表現した。
メンバーは「描いている時に町の人から声を掛けてもらってうれしかった」「活動を通じて新しい発見があり、町の魅力を伝えていきたいと感じるようになった」と話した。