白老町在住のアイヌ民族文化伝承者、宇梶静江さん(89)の主演映画「大地よ アイヌとして生きる」の完成記念上映会が21日午後2時から、町中央公民館で開かれる。4月28日には町総合保健福祉センターでアイヌ力~白老~世界へ~実行委員会の第2回会合が開かれ、関係者23人が上映と合わせて行う講演、舞踊などの内容を決めた。
映画は宇梶さんが、アイヌ民族として生き、その精神性を問い続けた半生に迫る約90分の記録映像。長男で俳優の宇梶剛士さん(59)がナレーターを務める。午後2時10分ごろから上映し、午後4時ごろから宇梶さんが「アイヌよ、力を出せ!」をテーマに講演する。映画のプロデューサーを務める藤原良雄氏が聞き手となる。午後4時半からはペナンペ・パナンペの漫才や民族共生象徴空間(ウポポイ)の職員による歌と演奏、白老アイヌ協会会員による「イオマンテ・リムセ(霊送りの儀礼の舞踊)」が披露される予定。
実行委の会合では戸田安彦町長を名誉実行委員長とし、白老アイヌ協会の山丸和幸理事長を実行委員長に選出した。戸田名誉実行委員長は「白老はアイヌ民族の思いや文化を世界に発信する一翼を担っている」とあいさつ。山丸実行委員長も「多くの町民や子どもたちに映画を見に来てもらいたい」と述べた。
上映会は無料で、事前予約不要。定員は300人を予定している。問い合わせは白老アイヌ協会 電話0144(84)5130。