北洋大学野球部は30日、5月1日、網走市内で東京農業大北海道オホーツクと北海道学生野球1部春季リーグ第2節を戦う。リーグ制覇に向け「天王山の戦い」と大滝敏之監督が位置付ける重要な連戦。1年生の2桁加入で一気に活気を帯びた選手たちは、今季最初の公式戦へ闘志を燃やしている。
北洋大の春がようやく幕を開ける。4月23、24両日にとましんスタジアム=苫小牧市=で行われた第1節は、対戦予定だった北海道教育大旭川の辞退により不戦勝。苦労なく2勝を手にした一方で、貴重な実戦機会を失った。
ただ、今季は信条の「投手を中心とした守りの野球」により磨きが掛かっている。右肘のけがで昨季わずか1試合の登板に終わったエース右腕後藤晟(4年)=長野松本国際高出=が手術を経て復活。代役を務めてきた右サイドスローの臼井大輝(同)=埼玉狭山ケ丘高出=が再び中継ぎ以降に回ることが可能になった。
加えて、今年3月の静岡合宿まで不調だった左腕の小田原大吾(4年)=千葉暁星国際高出=が4月に入り覚醒。札幌学生連盟1部の星槎道都大や札幌大谷大との練習試合で結果を残し、投手層により厚みが出た。
後藤と共に先発の一角を担う福田翔大(3年)=駒大苫小牧高出=は「球威や切れが去年より良くなっている」と手応え十分。頼もしい先輩たちが控えるが、「九回までしっかり投げ切ってチームを勝ちに導きたい」と奮闘を誓う。
打線は4月以降の練習試合から不調が続く。それでも成田登夢主将(4年)=長野松本国際高出=は、「試合を重ねるごとに追い込まれてからの粘りが出てきた」と復調の兆しを感じている。
北洋大と同様、東農大にも伊藤茉央(4年)、林虹太(同)、石澤大和(3年)といった好投手がそろう。成田主将は「バントなどで揺さぶりをかけながら、各打者がしっかり線となって点を取りたい」と本番を見据えた。