苫小牧市の少年野球チーム、飛翔スワローズの西田成柳(拓進小4年)、北光ファイターズの山口雄樹(北光小4年)が、3~4月に滋賀県多賀町で開かれた多賀グリーンカップ争奪第18回学童軟式野球3年生大会に北海道選抜Bの一員として挑み、4位と健闘した。雨天による日程変更で途中辞退の悔しさも味わったが、全国級舞台で得た経験を生かし、技量向上の日々を送っている。
塁間、バッテリー間の距離の短縮など低学年用ルールが設定された一戦には、全国各地の32チームが出場した。雨天で開幕日がずれ、3月下旬にトーナメント1~3回戦を実施。4月上旬に準決勝以降を行う予定だったが、道選抜Bはやむなく辞退。他の3チームによる決勝リーグの末、北名古屋ドリームス(愛知県)が優勝した。
北海道チャンピオンシップ協会が道内各地の精鋭20人で編成した道選抜B。1回戦の神照少年団(滋賀県)に16―0、2回戦の稲枝少年団(同)に13―0でそれぞれ快勝すると、3回戦の一宮ウイングス(岡山県)には一時3点のリードを許したが、終盤に猛攻を仕掛け4―3で五回サヨナラ勝ちした。
その立役者となったのは苫小牧っ子の2人だ。まずは1番左翼手でスタメン出場した西田が1―3の五回表に2番手で登板。「伸びのある球を投げることができた」と無失点に抑えると、五回裏の攻撃で6番遊撃手の山口が二塁強襲のサヨナラ打。「すごくうれしかった」と歓喜の瞬間を笑顔で振り返った。
1、2回戦でも投打に活躍しチームの躍進を支えた両雄。飛翔の西田は「みんなで協力しながら戦えたのが良かった」とし、「下級生だけどチームを引っ張りたい」と意欲的だ。向井拡充監督は「仲間に細かく声を掛けることが増えた」と姿勢の変化に目を細め、「おごらず努力を継続してチームはもちろん、苫小牧でも中心的な選手になってほしい」と期待する。
北光の山口は道外選手と攻守に互角に渡り合えたことを自信にしつつ、「守備や走力をもっと磨きたい」と日々の練習にも力が入る。4月の苫小牧民報販売店協力会旗争奪大会(準公式戦)では4年生ながら各試合に出場し、チームの西地区優勝に貢献した。「先輩たちに負けたくない。チャンスに強い打者になって、レギュラーを取りたい」。
長谷川慎監督は「戻ってきてから仲間と足並みをそろえてやろうとする意識が出てきた。間違いなくチームの将来を担う選手。野球への意欲的な姿勢を変えず、成長していってほしい」とエールを送った。