白老町虎杖浜の観音寺(米本智昭住職)は17日、コンサートやミニ縁日を楽しんでもらうイベント「寺マルシェ 春の祈願祭」を境内で開いた。家族連れやお年寄り約100人が訪れ、地元農水産物の提供、バイオリン演奏会、ワークショップ(WS)を楽しんだ。
「春の一日を寺で楽しく過ごしてほしい」と昨春初めて開催し、2回目。コンサートは本堂で開き、札幌交響楽団所属のバイオリン奏者、熊谷勇大(ゆうた)さん(37)がトルコ行進曲などのクラシック曲を中心に流麗な旋律を響かせた。友人と訪れた町虎杖浜の主婦、吉良哲子さん(64)は「プロの素晴らしい生演奏が心に染みた」と笑顔を浮かべた。
地元農水産物の提供では11ブースを用意。野菜や水産物のほか、お菓子入りの紙袋をつり上げる子供向けの縁日も催し、来場者を楽しませた。WSでは町大町の自営業、田村尚華さん(47)がお香作りを手ほどきした。
米本住職(38)は「お寺は亡くなった人だけでなく今を生きる人との絆をつなぐ場所。催しを通じて絆を確かめてもらい、人とのつながりの中で地域を盛り上げていきたい」と話していた。