今季の開幕投手としてエンゼルスの大谷翔平、パドレスのダルビッシュ有が7日(日本時間8日)のマウンドに立つ。ともに球団を代表する先発として信頼を勝ち取り、指名を受けた。
メジャー5年目で初の大役となる大谷は、オープン戦登板を当初予定の3度から2度に減らした。開幕投手に決まったことで調整日程を首脳陣と改めて相談。投打二刀流での準備も考慮し、限られた実戦で開幕を迎える決断をした。
2度の登板では最速99マイル(約159キロ)の直球や切れのある変化球で万全をアピール。マドン監督は「いい調整ができている。昨年のこの時期より球速も上がっている」と評価した。
昨季は23試合に登板して9勝2敗、防御率3・18。ローテーションの中心と期待され、開幕戦を託された大谷は「光栄なこと。そこを取るか取らないかによって、シーズンの始めが変わってくると思う。しっかりと勝てるように頑張りたい」と言葉に力を込めた。
ダルビッシュが先陣を切るのは2年連続3度目。本人は昨季11勝のマスグローブが指名されると予想していたそうで、「正直、びっくりした。本来は彼が立つところだと思っている。その中で立たせてもらうので、しっかり責任を感じて投げたい」と気を引き締める。
オープン戦の最終登板となった1日のロイヤルズ戦ではさまざまな試みがあった。「わざと緩いカーブを投げたり、早いカウントからスプリットを投げたり。右(打者)に普段投げない速いカーブや、2ストライクからスライダーでいけばいいところを直球で押したりとか」。シーズン中だとなかなかできないことを「しっかりできたので良かった」とうなずく。経験豊富なベテラン右腕がチームを白星発進へと導く。(ロサンゼルス時事)
ロイヤルズとのオープン戦に先発し、力投するエンゼルスの大谷=3月21日、アリゾナ州テンピ(時事)
ダイヤモンドバックスとの開幕戦に先発し、力投するパドレスのダルビッシュ=2021年4月1日、サンディエゴ(AFP時事)