白老町議会定例会3月会議は8日、開会した。会期は18日までの11日間。各会派代表質問や一般質問を行うほか、2022年度各会計予算案などを審議する。開会に当たり戸田安彦町長は22年度町政執行方針演説を行い、新型コロナウイルス感染流行の収束が見えない中で「新年度も対策にしっかりと取り組み、町民が安心して暮らせるまちづくりを進めたい」と力を込めた。
執行方針演説で戸田町長は、町政に臨む基本姿勢について「安心・充実・未来への投資の三つを重点に取り組みたい」と説明。「安心」に関しては、新型コロナのワクチン接種を促進し「18~64歳以下も接種間隔を6カ月間に短縮し、早期に接種を終えるよう進める」と述べた。また、コロナ禍が暮らしと地域経済に与えた影響は大きく、依然として厳しい状況が続いているとし「引き続き感染対策に万全を期し、生活の安定化と経済の立て直しを図っていく」と強調した。
「充実」については、公共施設や道路など生活基盤のインフラ整備を計画的に行うと説明。北吉原中通りや白老橋など老朽施設の改修事業を進めるほか、公園施設長寿命化計画に基づいて萩の里自然公園の整備や公園遊具の更新に取り組む考えを示した。
「未来への投資」に関しては、24年5月の開院を目指す新しい町立国保病院の建設に向けて基本設計と実施設計を行い、「住民に親しまれる地域医療の拠点となるよう早期改築へ取り組みたい」と述べた。また、アイヌ文化の保存や伝承の中心施設として高砂町で多機能型生活館の整備事業を行うほか、役場庁舎の改築に向けた基本計画を策定するとし、「ふるさと白老をしっかりと次世代に引き継ぐため、22年度も全力でまちづくりに臨みたい」と決意を新たにした。
戸田町長の演説の後、病気で入院中の安藤尚志教育長に代わり、町教育委員会の鈴木徳子学校教育課長が22年度教育行政執行方針を説明した。
今定例会への提出議案は、107億円を計上した一般会計予算案など27件。9日に5会派5人の代表質問、10、11日に議員6人による一般質問を行い、15~17日に特別委員会で一般、特別、企業の各会計予算案(総額195億8785万円)を審査する。