厚真町の上厚真小学校(圓山芳史校長)の5年生が、1年間ふるさと教育で学んだ成果を形にしようと、自分たちで収穫した米や地元食材を使ってオリジナルの「上小弁当」を制作した。1日限定で販売し、売り上げを町に寄付するなどしてまちの振興にも一役買った。
ふるさと教育は、地元の産業や文化などについて調べ学習をする取り組み。5年生は、厚真町観光協会が実施する「田んぼのオーナー事業」に参加し、米作りに挑戦したのをはじめ、農業や林業に関する調査、職場体験を通じて食について理解を深め、その中から弁当のメニューを考案した。
町内の飲食店、ドライブイン本郷が調理を担当したほか、地元林業家が手作りした箸を提供して協力した。
オリジナル弁当の中身は、シイタケの炊き込みご飯、油淋鶏、だし巻き卵、ひじきと大豆の煮物、ブロッコリーサラダ、ミニトマト、ハスカップの福神漬け。色とりどりに詰め込んだ。
17日に青少年センターに特設販売ブースを構えたところ、開店前から町民や役場職員がずらりと並んだ。1個650円で用意した40個は、販売開始から10分たらずで完売する好評ぶりだった。
担当教諭は「(5年生にとって)弁当を作ることがゴールではあったが、町の知らなかったことを知ることができたと思うし、子どもたちの考えにいろんな人たちの手が加わった活動ができた。ふるさと教育の狙いでもある人とのつながりを感じることができたのは良かった」と評価していた。
売り上げは、まちの活性化などに役立ててもらおうと、全額町に寄付した。