白老町末広町のしらおいイオル事務所チキサニで19、20両日、「ござ編み体験」が開かれた。参加した町民12人は、アイヌ民族伝統の手法でござ作りに挑んだ。
一般社団法人白老モシリがイオル(伝統的空間)体験交流事業として催した。講師は、町内のアイヌ伝統工芸サークル「テケカラペ」の山崎シマ子代表(81)が務めた。
参加者は、昨年夏に町内の湿地で採集したガマを材料に、アイヌ民族の伝統の編み機イテセニでござ編みを体験。2日間かけて30センチ四方の壁飾りを作り上げ、ござをチセ(かやぶき家屋)の窓に掛けたり、儀礼で使ったりしたアイヌ民族の昔の暮らしに思いをはせた。
制作に臨んだ町内在住の畑中淳子さん(81)は「アイヌ文様刺しゅうを学んだことはあるが、ござ作りは初めて。アイヌ文化の奥深さを知ることができた」と話した。