発達した低気圧の影響で、厚真、安平、むかわの胆振東部3町には22日早朝に気象庁が「大雪警報」を発令し、行政サービスの中止や交通面での運行見合わせなど、町民生活に大きな影響が及んだ。同警報は同日午後4時10分に解除となったが、吹きだまりや雪下ろしの際の屋根からの落雪などに、引き続き注意を促している。
気象庁のデータによると、22日午後5時段階の最大積雪深は安平町で112センチとなり、今年1月に記録した観測史上最大値をさらに更新した。同町はこの日予定していたマイナンバーカードの出張申請受け付けを中止したほか、積雪によるスキー場整備に時間を要するため安平山スキー場を臨時クローズした。
むかわ町は、鵡川地区で40センチを超える大雪となり、国道や道道、町道の除雪に長時間を要した。町有バスが運休となったほか、鵡川漁業協同組合が営業を休止。大きな影響が現れた。穂別地区でも積雪深が65センチとなった。大雪の影響で予定より4時間遅らせて始まった町議会臨時会で、竹中喜之町長は「大雪による被害の報告は現在のところないが、引き続き情報収集に努める」と行政報告を行った。
厚真町でもまちなか交流館「しゃべーる」が営業を休止した。
交通面では、日高自動車道が通行止めとなり、JR日高線も終日運行を見合わせた。あつまバスは雪害・未除雪のため、千歳線厚真―千歳間、苫小牧線(拓勇経由)厚真―苫小牧駅間、鵡川線厚真―鵡川駅間など各線を運休した。