鵡川漁業協同組合は、昨年9月にむかわ町汐見の本所敷地内にオープンさせた直売所「いちうろこ」のバーチャル店舗を開設した。その日、直売所にある商品をオンライン上でチェックし、購入できる。直接、現地に足を運ぶことが困難な遠方の買い物客らに喜ばれている。
バーチャル店舗は、むかわ沖の魚や貝などを全国に届けようと1月下旬にオープン。その日に水揚げして店内に並べた新鮮な魚介類を360度カメラで撮影し、ホームページ内で公開している。
利用者はパソコンやスマートフォンの画面越しに店内を歩くように商品を見ることが可能。商品を選ぶと価格が表示され、インターネット通販のように購入できる。
バーチャル店舗の開設に携わった小林佳樹さん(31)は「直売所を疑似体験してもらえる他にはない強み」とアピール。すでに札幌圏や東京、大阪などから注文が寄せられており、「予想以上にニーズがある」と手応えを語る。
バーチャル店舗の営業は直売所同様、毎週金、土曜日の午前9時から正午で、商品がなくなり次第終了。同漁協ホームページ内の専用ページ、ツイッターなどからアクセスできる。
システムを管理する安堵城真さん(38)は「遠方在住で、なかなかむかわ町まで足を運べない人に利用してもらいたい。直売所の開店を待っている人もおり、待ち時間も楽しめるような仕掛けも考えていきたい」と話している。