安平町追分地区の女性農業者を中心としたグループ「のらぼー」が主催するハンドメードイベント「農家とわたしの手しごと屋」が12日、追分公民館で開かれた。町内外から幅広い年齢層の雑貨好きや家族連れなどが多数訪れてにぎわい、会場にたくさんの笑顔が広がった。
同グループは「野良」と「野望」を掛け合わせたユニークなネーミングで活動。イベントは趣味で手作りした雑貨などを紹介する場として毎年農閑期に合わせて開催しており、今年で節目の10回目を迎えた。
新型コロナウイルス感染症対策を万全に講じるため、会場のスペースを十分に確保するなどして実施。作品はアクセサリーや樹皮で作った籠、シカの皮でできた革のバッグ、手作りのポーチや刺しゅうなどが並んだ。花や植物を透明なオイルと共にガラス瓶に入れて楽しむインテリア雑貨「ハーバリウム」、キューブ型にした「クリスタル・アートリウム」などもあり、買い物客の目を奪った。
また、町内のパン店のブースは列ができる好評ぶりで、2時間足らずでほとんどの品が完売した。
苫小牧市から友人と共に訪れた女性はパンや手芸用品を購入し、「マスクを二重にしてきた。久しぶりのイベントなので、楽しいです」と笑顔。町内の40代女性は「今まで見たことがない物もあった。充実していた」と実感を語った。
グループの谷口麻弥代表は「(コロナ禍の影響で)昨年は満足に買い物ができなかった人などが来てくれて、改めて楽しい場所、お客さんあってののらぼーだと感じた」と感慨深げに振り返り、イベントが10回目となったことについて、「こんなに続くとは思っていなかった。先の10年ではなく、『また来年』と1年ずつ積み重ねて、気が付いたら20年になっていれば幸せです」と話していた。