むかわ町内の農家ら有志6人でつくる「清流とお米でつなぐ共同プロジェクト実行委員会」が、むかわ町産の食米「ななつぼし」を使った日本酒「鵡川」の製造販売に向けて準備を進めている。2006年の旧鵡川町、旧穂別町の合併から15年がたったことを記念した取り組みで、ラベルのデザインは町民の投票により決定。現在、秋田県の酒蔵で仕込みが行われており、3月下旬に町民にお披露目する予定だ。
鵡川、穂別の両地区で親しまれている主要の米「ななつぼし」2400キロを使用し、純米吟醸酒3110リットルを生産する。製造は秋田県横手市の大納川(だいながわ)酒造が手掛け、1月下旬から仕込みが行われている。
名前は「川の恵みや恩恵をいっぱい受けている」ことにちなんで1級河川でもある清流「鵡川」の名を採用。デザインは町民に長く愛されるお酒にしようと、候補として3案を選定した。昨年末から1月20日まで町民に投票してもらったところ、「鵡川」の文字にアンモナイト、恐竜、シシャモを加え、むかわ町らしさを全面に出した案が173票中110票を集め、これを採用した。
「鵡川」は生酒と火入れでそれぞれ720ミリリットル、1・8リットルを用意。3月下旬に町民向けにお披露目した後、4月から町内で販売する予定だ。同実行委の小坂幸司代表は「北海道にはないお酒なのでは。このお酒を起点として、いろんな展開ができれば」と話している。