白老町は、駅北観光商業ゾーン(ポロトミンタラ)で物販テナント施設の建設工事をスタートさせた。白老の観光土産品などを販売する施設で、地域の観光振興とポロトミンタラのにぎわい創出を図る。施設の店舗は、最長3年間の期限付きのチャレンジショップとして貸し出し、来年2月ごろに事業者を公募、4月のオープンを目指す。
施設は木造平屋建て約85平方メートルで、3店舗分(1店舗当たり約28平方メートル)を整備する。店舗には給排水や換気扇、照明設備、パネルヒーターの暖房機器などを備える。
施設は民間に委託して管理運営。店を借り受けるテナントは町内の観光関連事業者とし、毎月、定額の維持管理費を徴収する。店舗ではアイヌ工芸品など地元特産品を扱ってもらい、白老の魅力を観光客にアピールする場としたい考えだ。
事業費は2460万円で、新型コロナウイルス対策の地方創生臨時交付金を活用。新型コロナ感染拡大の影響で売り上げが落ち込んだ地元観光関連事業者の事業継続を支援する狙いもある。
建設場所は、ポロトミンタラ内の観光インフォメーションセンター付近。今月に入り、用地造成や建物の基礎工事に取り掛かり、来年3月末までに完成させる。オープンは4月で、観光シーズンのゴールデンウイーク前を予定している。
観光インフォメーションセンターにも白老や各地の観光土産品を扱う物販コーナーはあるが、新しいテナント施設の整備によって観光客の誘客促進につなげる。町は「地域経済の活性化を図りたい」としている。
ポロトミンタラは、アイヌ文化発信拠点・民族共生象徴空間(ウポポイ)を生かした観光振興策として町が整備した。昨年4月に観光インフォメーションセンターを開設し、指定管理者の白老観光協会が施設の管理運営を担っている。