安平町追分本町の民間医療機関「追分クリニック」の経営が来年4月から、苫小牧東病院を運営する「社会医療法人平成醫塾」に引き継がれることが明らかになった。町が11月末の町議会全員協議会で報告した。
同クリニックは9月まで「追分菊池病院」の名称で内科、小児科、リハビリテーション科、整形外科などを開設し、追分地区唯一の医療機関として地域住民らに利用されてきた。
しかし、新型コロナウイルス感染拡大で来院患者数が減少するなどで経営が悪化、9月末で入院機能を廃止した。休日・夜間診療、緊急救急患者の受け入れなども中止して体制を見直したが、医師の高齢化、後継者の不在という状況が続いていたため、町が後継者を探していた。
町によると、来春以降も一般診療所として現状機能を維持。苫小牧東病院の医師が同クリニックで診療に当たり、状況に応じて入院が必要な患者を苫小牧東病院に移送して診ることも可能になるという。
これまで住民から不安の声などが上がっていたが、町の健康福祉課は「(平成醫塾は)経営面に関しても安定しており、地域に医療機関がなくならないことで、住民の安心につながるのでは。追分地区の医療機関が維持できるよう、引き続き支援していきたい」と話している。