北海道学生野球連盟1部の北洋大学が、冬期間の練習に励んでいる。秋季リーグは大会連覇こそ逃したものの、7勝3敗で2位タイ。成田登夢主将(3年)=長野・松本国際高卒=が優秀選手、外野手の高橋飛雅(同)=札幌日大高卒=が2季連続のベストナインを受賞するなど健闘した。長いようで短いオフシーズンでの成長が来季飛躍の鍵を握る。成田主将は「個人個人が足りない部分を自覚しながらトレーニングに取り組めている」と手応えを語った。
2日は1度にも満たない気温と平均4メートル以上のいてつく風が吹き付ける中、選手たちは左右交互に放たれた打球を追い掛けて捕球する守備練習やトスバッティングに汗を流した。「全体練習はもちろん、個々の自主トレーニングにも意欲的」と大滝敏之監督は目を細める。
プロ野球の北海道日本ハムファイターズで活躍する伊藤大海(24)ら攻守の主力が大量に抜けた昨季とは異なり、今年は引退した4年生選手がわずか1人。「去年は不安でいっぱいだったが、今年は焦ることなくできている」と成田主将は戦力充実のまま迎えられた冬を歓迎する。
ライバルの東京農業大北海道オホーツク、函館大も攻守の要が多く残る。秋季リーグでは函大にこそ1勝1敗だったが、東農大には2戦ともコールド負け。「たった一つのミスが負けにつながる。取れるアウトを確実に取る、盗塁できるところで必ず成功させるなど細かい部分を春までにしっかり詰めたい」。
投手陣はけがで秋季リーグの登板がなかったエース後藤晟(3年)=長野・松本国際高卒=が順調に回復。「秋は仲間に迷惑を掛けた。自分が去年の結果(秋季リーグ全勝)を出せば、来年は優勝できる」と頼もしい。今季台頭した臼井大輝(同)=埼玉・狭山ケ丘高卒=、福田翔大(2年)=駒大苫小牧高卒=と共に、チームコンセプトの投手を中心とした守りの野球を体現する構えだ。