むかわ町の穂別高校(小野達彦校長)でこのほど、道徳教育講演会が開かれた。講師のゆめかな代表取締役の石川尚子さんが、「自分の人生、自分しだい 幸せに生きるための発想法」と題して講演した。
北海道教育委員会が指定する道高校道徳教育推進事業の推進校として取り組んだ事業。PTA講演会も兼ね、保護者をはじめ、穂別小、中学校の教職員や町教育委員会の職員も参加した。
石川さんは企業研修と合わせてオランダの教育について研究しており、教育分野でのコーチング(目標を達成するための能力開発法)の普及に取り組んでいる。
講演では、日本の子どもたちの幸福度がOECD(経済協力開発機構)に加盟する他の諸国より低いことを切り口に、「今まで当たり前と思っていた発想を少し変えてみることで、前向きになることができ、幸せにつながる」と説明。「自分のできないことを悲観するのではなく、できたことを積み重ねることが完了感を高め、自己肯定感につながる」と呼び掛けた。
3年生の渡辺知陽さん(18)は「一日一完了の考えは、きょうからでも始めたいと思う」と感想を述べ、大場智夫教頭は「生徒たちは改めて前向きに考えることの大切さに気付けたと思う。これを生かしてさらに人としての在り方、生き方を考えさせたい」と語った。