白老町虎杖浜で水産加工を手掛けるカネシメ松田水産(松田幸男社長)は、地元産たらこを活用した商品を開発し、販売に乗り出した。煎ったたらこをスモーク風味のチーズに混ぜ込み、ワインにも合う芳醇(ほうじゅん)な商品に仕上げた。松田社長は「虎杖浜特産のたらこをアピールしたい」と言う。
商品は「たらこ&チーズ」と「明太子&チーズ」の2種類。一口サイズ(4・3グラム)のプロセスチーズと、煎ったたらこ、めんたいこを組み合わせて濃厚な味わいにした。「地元産のたらこの用途を広げたい」と、松田社長が考案。食品製造の丸市食品(本社札幌市)とタイアップし、たらこの煎り方や含有量、塩加減などを調整しながら試作を繰り返し完成させた。
松田社長は「ワインやビールとも合う風味豊かな商品に仕上がった。多くの人に味わってほしい」と言う。価格は8個入りで540円(税込み)。同社が虎杖浜で営む店舗「たらこ屋虎杖浜」、白老駅北観光インフォメーションセンターなどで扱っている。
同社は、苫小牧市の菓子製造会社と手を組んで今年春、たらこを原料にした「虎杖浜たらこせんべい」も開発。好評を得ており、さらに改良した商品を売り出す予定だ。松田社長は「たらこの活用を広げ、地元漁業振興につなげたい」と話し、さらなる商品開発を目指すという。