2021年度安平町地域ネットワーク会議が16日、追分公民館を主会場にオンラインを活用して開かれた。住民や医療、介護関係者、町職員ら約90人が参加し、感染分野の専門家などから新型コロナウイルスを予防する正しい知識やコロナ禍でできる地域活動について学んだ。
町の委託事業で町社会福祉協議会主催。感染者数が減少傾向にあることを踏まえ、感染症対策を講じて2年ぶりに開催した。
北海道医療大学大学院看護福祉学研究科の石角鈴華氏は現在、国内で感染者が急激に減っているが、「このままウイルスがなくなるかは見極められない」と指摘。「症状やPCR検査の陰性で感染していないとは言い切れない」ことにも言及した。安平町についてはワクチン接種対象者の8割以上が2回目の接種を済ませており、「安心はできないが、これまでとは全然違う状況。集団免疫ができている」と評価した。
また、感染しないためにできることの最善策として「基本は手洗い。手で触るところを重点的に清潔にすること」と説明。イベント等の開催について「リスクだけが先行し、何もできなくなるのは地域としてもよくない。主催者の責任にするのではなく、全体である程度のリスク、リスクマネジメントを共有することが大事」と説いた。
このほか、苫小牧市社会福祉協議会地域福祉課の千寺丸洋課長は地域のふれあいサロンについて、「地域の方と触れ合う場であり、情報共有の場でもある」とし、この10年で17カ所から69カ所に登録数が増えたことを紹介。昨年4月時に市内サロンがすべて活動を休止したことを受けて、メール便を開始し、現在町内会や老人クラブ、サロンなどに向けて発行していると話した。