第74回秋季北海道高校野球大会室蘭支部予選が11~18日、とましんスタジアム=苫小牧市=で開かれた。Aブロックは駒大苫小牧の2連覇、Bブロックは苫小牧中央の5年ぶりの全道切符で幕を閉じた。各ブロックの激闘を振り返る。
【Aブロック】
投打に堅実さを見せた駒大苫小牧が制した。打線は2番毛利夢翔(1年)が3試合で10打数6安打と爆発。4番橋本奏人(2年)も伊達開来・緑丘戦で満塁本塁打を放つなど、上位打線のキーになる活躍だった。
投手陣は伊藤駿哉(2年)がけん引。全3試合で先発し、14イニングを投げて四死球1と安定感があった。「3失点以内なら投げさせる」と佐々木孝介監督に送り出された室蘭栄との代表決定戦は2失点で完投。直球がさえ、11奪三振の力投が際立った。
静内は雷雨ノーゲーム再試合にもつれた苫小牧南戦をコールド勝ちしたが、室蘭栄との2回戦では好投手の住吉壮野(2年)に2点に抑えられて上位への扉は開かなかった。浦河は伊達開来・緑丘に乱打戦の末に敗れて初戦で姿を消した。
【Bブロック】
8チーム中6チームを東胆振勢で占めたBブロックは実力校がひしめく激戦になったが、苫小牧中央が頂点に立った。
苫中央は総じてエース斉藤優汰(2年)の投球が光った。鵡川との2回戦、苫小牧工業との代表決定戦では、初回の先頭打者の四球が失点につながって立ち上がりに課題を残したが「引きずらない」(斉藤)二回以降の切り替えがチーム躍進を支えた。
苫工戦は斉藤の奮起に打線も応え、10安打を放って代表に花を添えた。六回には3番上野愛翔(2年)と4番横野大飛(同)の連打などで4点。主軸の活躍は全道大会への自信につながるだろう。
12年ぶりの秋の全道大会に目前まで迫った苫工はエース長舩拓夢(2年)の降板が痛かった。随所で好投は見せたが、苫中央打線の勢いを止められなかった。
鵡川は2回戦で苫中央と最終回まで競り合う好ゲームを演じたが、死球と捕逸で逆転負け。勝負どころでの踏ん張りが課題か。
北海道栄は1回戦で苫小牧東に競り勝ったが、2回戦の苫工戦は投打に元気がなかった。苫小牧西・白老東・えりも・富川・室蘭工業は力を出し切れずに初戦敗退だった。