北海道学生野球1部秋季リーグに参加している北洋大が28、29両日に網走市の呼人球場で東京農業大北海道オホーツクとの第2節に臨む。秋連覇をかなえるには勝利が必須の春季王者との一戦。第1節の道教育大旭川戦でそれぞれ公式戦初本塁打、初適時打をマークした捕手臼井彗暉(2年)=北海道栄高卒=、外野手鈴木泰心(3年)=埼玉狭山ケ丘高卒=の2人が意気込みを見せている。
4番を担う臼井は旭教大との1回戦で高校、大学通じて初アーチを放った。一回2死二塁で右翼スタンドへ豪快な一発。「逆方向を意識していた。すごく気持ちよかった」と笑顔で振り返る。
母校の道栄高で奮闘した弟・凱斗(3年)の存在が刺激になった。凱斗は今年5月に指を大けがして手術。そこから懸命なリハビリを重ね、夏の大会に間に合わせた。7月の南大会では外野手として4強入りに貢献。「次は自分が―という気持ちになった」と臼井。
「4番としての頼もしさが出てきた」と大滝敏之監督が評価する主砲。5月の春季リーグ最終節で東農大と対戦したときは、2試合連続複数安打と当たっている。臼井は「気負わずいつも通りのバッティングをしたい」と冷静だ。
鈴木は旭教大1回戦、五回2死一、二塁で公式戦初の適時打。塁上でガッツポーズし、喜びを爆発させる姿が印象的だった。「チームに貢献したい一心だった」と言う。
昨秋の新チーム結成時は4番を担い、最初の練習試合で3点本塁打を放つなど活躍したが、春季リーグでは8試合でわずか2安打。打順は気が付けば8番にまで下がった。
「どこが悪いのかも分からなくなっていた」自身の打撃フォームを大滝監督の勧めで改造。うまくいかず諦めようとも思ったが、「信じてやってみろ」との監督の熱意に奮い立たされてきた。
今では「だいぶなじんできた」と手応えを口にする鈴木。林虹太(3年)、伊藤茉央(同)など東農大には好投手がそろうが「自信を持って打席に立つことが一番大切。思い切りバットを振っていきたい」と語った。