【兵庫県丹波市、北畠授】第25回全国高校女子硬式野球選手権大会が24日開幕、25日までにブルーベリースタジアム丹波=兵庫県丹波市=などでトーナメント1、2回戦が行われた。24日の1回戦に登場した初出場の駒大苫小牧は5―1で京都明徳に勝利、26日午後に神村学園(鹿児島)と対戦。神戸弘陵(兵庫)、作新学院(栃木)など5校が3回戦に駒を進めている。
夏の日本一を決める戦いは丹波市と全国高校女子硬式野球連盟が主催した。精鋭40校が出場し、31日の休養日を除いた8月1日まで同市内で準決勝までを行う。決勝は8月22日に阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で高校女子硬式野球史上初めて行われる。
▽1回戦(ブルーベリースタジアム丹波)
京都明徳
0001000―1
030002X―5
駒大苫小牧
(京)大橋、野崎―市村
(駒)柴田、川瀬、吹越―勝俣
?嵯城(駒)
?市村(京)金田(駒)
駒大苫が手堅く初戦突破。二回に鈴木、野呂の連続適時打で3点を先制すると、2点差で迎えた六回には途中出場の渡辺の適時打などで追加点を挙げた。
投げては先発の柴田ら3投手のリレーで明徳打線を最少失点に抑えた。
― 1年生鈴木、打で貢献
1年生で唯一スターティングメンバーに名を連ねた鈴木が、持ち味の打撃で勝利に貢献した。2番を担って初回の第1打席にチーム初安打。続く二回1死満塁で迎えた第2打席には「次の先輩たちにつなぐ意識だった」と外角の球を逆らわずに左前へ運び、先制の2点適時打。
ベンチから祝福の声を掛けてくれたチームメートらに、こん身のガッツポーズで応えた。「しっかり役割を果たせた」と笑顔がはじけた。
埼玉県出身で、中学時代は男子選手と一緒に軟式野球部で腕を磨いた。当時は二塁手や遊撃手を担うなど守備に定評があったが、駒大苫入学後は「(元女子プロ野球選手の)佐藤コーチや先輩たちのおかげ」で打力が一気に向上。スタメンの座を射止めるまでになった。
「次も自分の持てる最大限の力を発揮して、与えられた役割を果たしていきたい」と力を込めた。
―窮地救う、冷静な守備
序盤から打線が活発で3点を先行。ただそこから「欲張ってしまった」(藤井主将)と快音が消えた。2年生以下の若い駒大苫に対して、明徳は負ければ引退の3年生を中心に攻守で粘り、流れを呼び寄せていく。
中盤の四回に1死二、三塁から適時打で1点を返され、なおも一、三塁となった。「今までなら崩れて同点にされていた」と茶木監督が言う危機的状況から、冷静な守備で得点させなかったのは大きかった。「最少失点で戻ってきたのは成長の証し」と監督は目を細めた。
「相手は3年生が居て、いつひっくり返されるか分からない怖さがあった。勝ててほっとした」と二塁手の藤井主将(2年)。今年3月の全国選抜大会(埼玉県)に続く全国初戦勝利。次戦の相手は春、夏計9回の日本一を経験している強豪神村学園。「一戦必勝で頑張りたい」と勝ってかぶとの緒を締めた。
京都明徳 打安点
(6)井福 300
(5)弘中 410
(8)野町 210
(4)水谷 300
(2)市村 321
(3)船見 300
(7)高木 210
(9)高島 200
D 太田 300
2551
振球犠盗残失
231071
投手 回 安 責
大橋 3 7 3
野崎 3 3 2
駒大苫小牧 打安点
(9)金田 310
(5)鈴木 322
(6)野呂 421
(2)勝俣 411
D 笹原 200
H 渡辺 211
R 佐藤遥 000
(4)藤井 400
(3)嵯城 330
(8)宮崎 200
(7)小坂 100
28105
振球犠盗残失
241390
投手 回 安 責
柴田 42/3 4 1
川瀬 1/3 0 0
吹越 2 1 0