第103回全国高校野球選手権大会南北海道大会室蘭支部予選第4日は29日、とましんスタジアム=苫小牧=でAブロック2回戦2試合が行われた。駒大苫小牧が6―4で苫小牧工業に勝利。鵡川は大谷室蘭に2―3で競り負けた。
▽Aブロック2回戦
駒大苫小牧
300001011―6
000004000―4
苫小牧工業
(駒)石橋―田中結、北山
(工)泉田、長舩―安岡
?荒木(駒)
?津田(駒)田中(工)
大谷室蘭
000000201―3
001001000―2
鵡 川
(大)今谷―石井
(鵡)佐々木駿―木川
?小島、高橋(大)山崎、木川(鵡)
―駒大苫、終盤に奮起
今大会第1シード校の駒大苫が、苦しみながら初戦を突破した。4点リードの六回にエース左腕石橋(3年)が苫工打線に突如としてつかまり同点。流れを失いかけたが、途中出場の三塁手本間(同)が八回2死三塁で勝ち越し打。「必死に食らい付いた結果」と胸を張った。
一回に幸先よく3点を先行するなど、テンポ良く試合を進めていた。狂いが出たのは四回と五回の攻撃。いずれも先頭打者が出塁し1死二、三塁まで好機を広げたが無得点に終わった。
5月の春季道大会では東海大札幌に1―2で及ばず悔しい1回戦敗退。「この大会に向けて気持ちを入れ直してきた。それが攻め急ぎにつながってしまった」と佐々木監督は言う。
それでも「3年生を中心に、苦しい展開になっても悲観的にならず奮起できる代」と監督が表現する通り、終盤に盛り返せるのは大きな強み。本間は「次は1点にこだわる姿勢をもっと見せたい」と語った。
―鵡川、失策から崩れる
後半に悪夢が待っていた。「大谷さんは特に捕手がいい。何とかかき回したかった」と鵡川・小池監督のもくろみ通り、三回2死一、三塁で重盗を仕掛け先制。六回には2死一塁から木川(2年)に長打が飛び出し、追加点を挙げた。
先発したエース佐々木駿(3年)は六回まで相手打線を2安打に抑え、付け入る隙を与えなかった。ただ、七回の先頭打者が失策で出塁すると2死から連打を浴び同点。九回には1死からまたも失策で走者を出し、一打で勝ち越された。
26日のブロック1回戦で15安打10得点と猛打を振るった打線は、この試合ではいまひとつチャンスを物にできなかった。グラウンド内を常に全力疾走で駆け、高校野球ファンを魅了するすがすがしいチームが早くも夏の舞台に別れを告げた。