第41回苫小牧民報杯争奪東胆振中学校春季野球大会は29日、苫小牧市清水球場で決勝が行われた。青翔が苫小牧東を2―0で下し、優勝した。
青翔が八回タイブレークの接戦を制した。先発池野が走者を出しながらも粘り強い投球を見せて5回を無失点。継投した原も直球を低めに集め、打者を打ち取った。互いに譲らずに突入した八回のタイブレークで青翔は1死二、三塁で2番椙尾が左前に適時打を放って2点を先制。この回を守り切って完封勝利した。
苫東は継投策で七回まで無失点を続けたが、タイブレークをしのげなかった。
大会は24日に開幕し、東胆振の12チームがトーナメント戦を繰り広げた。
▽決勝
青 翔
00000002―2
00000000―0
苫小牧東
(八回タイブレーク)
(青)池野、原―林
(苫)今井、三木田―西屋
▽準決勝
啓 北
0000 ―0
0253x―10
青 翔
(四回コールド)
(啓)名久井、南川―鈴木
(青)岡田―林
苫小牧東
00010002―3
01000000―1
緑陵・凌雲
(八回タイブレーク)
(苫)山下、今井―西屋
(緑)田中、藤原―竹田
― 決勝タイブレーク、道代表の意地見せる
タイブレークにもつれる激闘を2―0で制して優勝した青翔。9月に延期された全日本少年春季大会の道第2代表の権利を持つ強豪としての意地を見せた。外野手の工藤主将(3年)は「なかなか得点できずに苦しい展開だったけど、守り切れてよかった」と喜びを語った。
手に汗握る投手戦を物にした。先発の池野(同)は、定まらないコントロールに苦しみながらも打たせて取る投球で5回を無失点に抑えた。
継投した原(同)は今春から投手に転向。昨季までは遊撃手を務めていた。「もともとやってみたかった」(原)と言い、冬期間に猛練習。成果を十分に発揮し、カーブやスライダーなどの変化球でカウントを取った後、持ち味の低めに決まる直球で三振を奪った。「投げ切ったときはほっとした」と緊張感のある試合を振り返った。
勝負は無死1、2塁から始まる八回タイブレークで決した。先攻の青翔は送りバントで1死二、三塁とすると2番椙尾が左方向に打ち返し、走者を一掃した。「記憶がないほど集中していた」と椙尾。「頑張ってくれていた投手を援護できてよかった」とほほ笑んだ。