アイスホッケー女子日本代表・スマイルジャパンは、5月にカナダで開かれる2021女子世界選手権出場に向け、苫小牧市内で事前合宿を行っている。代表メンバー25人も発表され、苫小牧市出身者は7人選出された。飯塚祐司監督は「メダル争いに絡む戦いぶりを見せたい」と世界選手権に向けた抱負を語った。
世界選手権にはグループAと日本が入る同Bに各5チームが出場。各グループで予選リーグが行われ、Aの5チーム、Bの上位3チームが決勝トーナメントに進む。
事前合宿は10日にスタート。21日までの12日間、新型コロナウイルスの感染対策を徹底するため、一般客だけでなく報道陣の入場も規制し、完全非公開で実施している。
代表メンバーも発表された。苫小牧市出身者はスウェーデンリーグでプレーするFW大澤ちほ(ルレオHF)やDF鈴木世奈(イエートボリ)、FW久保英恵(SEIBUプリンセスラビッツ)ら7人。主将は大澤が務める。飯塚監督は代表メンバーについて「現時点のベストをそろえた。北京五輪の土台にもなる」と明かした。
大澤と同じくスウェーデンリーグでプレーした鈴木は3月合宿から参加している。大澤は今月2日に帰国し、関東圏で隔離期間を過ごしている。14日に苫小牧入りし、近く合宿に合流する予定だ。
大澤は14年のソチ、18年の平昌五輪で主将を務めるなど日本代表としての経験が豊富で、飯塚監督も「国際大会の経験も豊富で主将として絶大な信頼がある」と太鼓判を押す。
スウェーデンリーグの20~21シーズンでは優勝に貢献した。海外選手との試合で得た経験を代表チームに還元すると意気込む。「海外勢の強いフィジカルや得点するための戦い方を学んできた」と大澤。「1対1のバトルの強さを練習の中でメンバーに伝えることができたら」と話す。
GKでは増原海夕(道路建設ペリグリン)が初選出を果たした。道路建設の正GKを務める19歳。「課題克服のために練習を積んできたことが評価された」と喜びを語った。
昨年9月からの合宿では、メンバー入りしているGK藤本那菜ら先輩からのアドバイスを受けて成長につなげた。「体が小さい分、ポジショニングでカバーしたい」と気合十分。
21日まで氷上練習を中心に最終調整に臨むスマイルジャパン。期間中、男子高校生との練習試合も行い、試合感覚を維持した状態でカナダ入りしたい考えだ。飯塚監督は「新型コロナの影響で理想的な強化活動はできていないが、ポジションは落としていないことを世界選手権で証明したい」と抱負を力強く語った。
選手名 所属
GK 藤本 那菜
〃 佐藤 めい 釧路ベアーズ
〃 増原 海夕 道路建設ペリグリン
DF 細山田 茜 〃
〃 小池 詩織 〃
〃 川島有紀子 〃
〃 鈴木 世奈 イエーテボリ
〃 床 亜矢可 SEIBUプリンセスラビッツ
〃 関 夏菜美 〃
〃 山下 栞 〃
〃 志賀 葵 トヨタシグナス
FW 大澤 ちほ ルレオHF
〃 米山 知奈 道路建設ペリグリン
〃 高 涼風 〃
〃 大滝 知香 〃
〃 久保 英恵 SEIBUプリンセスラビッツ
〃 床 秦留可 〃
〃 永野元佳乃 〃
〃 鈴木 花歩 〃
〃 藤本もえこ トヨタシグナス
〃 獅子内美帆 〃
〃 三浦 芽依 〃
〃 志賀 紅音 〃
〃 浮田 留衣 Daishin
〃 伊藤 麻琴 〃
▽監督 飯塚祐司▽コーチ 中島谷友二朗、青木香奈枝▽GKコーチ 春名真仁▽トレーナー 和光努▽EQマネジャー 吉田年伸▽アドバイザー リックキャリアー▽チームリーダー 細谷妙子▽コンプライアンスオフィサー 髙橋利行