王子、優勝には届かず―ジャパンカップで頂点へ

  • アイスホッケー, スポーツ, レッドイーグルス
  • 2020年12月14日
東北の闘志あふれるプレーに王座奪還を阻まれた12日の準決勝=テクノルアイスパーク八戸

  今季のリーグ戦、ジャパンカップで首位を独走する王子の全日本選手権タイトル獲得はかなわなかった。13日の3位戦は何とか物にし、菅原監督は「次に向かっていく第一歩として戦えた」と選手たちの健闘をたたえたが、過去37度に及ぶ史上最多優勝回数は更新できず、表情はさえないままだった。

   短期決戦型のトーナメントで、攻守に圧倒する王子らしさは影を潜めた。12日の準決勝は序盤の反則がかさみ相手に有利な状況を与えて失点を許すと、地元開催に燃える「東北の気迫に受け身になった」(監督)と攻勢に転じる糸口をつかめないまま敗れた。2年連続で同チームに王座奪還を阻まれた。

   3位戦では2点を先行しながら第2ピリオド中盤に立て続けに失点。悪い流れを断つかのように同10分すぎにFW中島が個人技で勝ち越し点をマークしたが、3ピリにまたしても追い付かれるなど最後まで見通せない試合運びだった。「大事なところで本来の力を発揮できない。その理由を探さないといけない」と菅原監督は話した。

   全日本で味わった悔しさは日本代表男子合宿(15~18日、苫小牧市)を挟んで今月下旬から再開するジャパンカップで晴らしていく。王子は26、27両日にホーム苫小牧で東北と連戦。山下主将は「修正点はたくさんある。しっかり改善して、年内2試合を勝って終わりたい」と言う。中島は「ジャパンカップで優勝したい気持ちがさらに強くなった。これから一つも負けないつもりで臨みたい」と前を向いた。

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