道と札幌市などは10日、新型コロナウイルスの感染者が新たに166人確認されたと発表した。日別の新規感染者が100人以上となるのは6日連続。このうち47人の感染経路が不明。道は80代女性と年代・性別非公表の計2人(いずれも居住地非公表)の死亡を確認した。道内の感染者は延べ4387人(実人数4364人)となった。
道は計32人の感染を確認。内訳は胆振管内3人(40代男性と年代・性別非公表2人)、石狩管内10人、空知管内2人、留萌管内2人、宗谷管内3人、十勝管内9人、オホーツク管内3人。クラスター(感染者集団)が発生している江別市の飲食店では新たに9人の陽性が判明し、感染者は計24人となった。
同じくクラスターとなっている帯広市の接待を伴う飲食店「エスコートラウンジ・グランデ」でも2人の感染が分かり、計10人に拡大した。
札幌市は、10~90代男女と年代・性別非公表など計126人の感染を確認した。特別養護老人ホーム「ドリームハウス」(南区)では、30~100歳代の56人(入所者46人、従業員10人)が感染する大規模クラスターが発生。国立病院機構北海道医療センター(西区)では20~80代の12人(看護師9人、入院患者3人)の陽性が判明し、クラスター認定した。
市内で行われた大学のクラブ活動後の大人数の会食でもクラスターが発生し、10日までに23人の学生(札幌大学がホームページで感染を発表)の感染が明らかになった。市内の商社では30~70代の社員8人が感染し、クラスターと認定された。道内のクラスターは累計で97件となった。
函館市は、30代と50代の男性2人の感染を確認。小樽市では、年代非公表の女性1人の陽性が判明した。
旭川市は5人の感染を発表。クラスターが形成されている慶友会吉田病院では新たに3人が感染し、計27人となった。
道内で治療を終えて回復したのは3110人。現在の患者数は前日から66人増えて1160人(入院患者と宿泊療養者の内訳は集計中)となっている。11人が重症で、死者は117人。
新規感染者の急増に伴い、札幌市内に設置している宿泊療養施設「アパホテル&リゾート」(南区、670人受け入れ可能)への入所者が9日時点で513人と満室に近づき、199人が自宅待機となっている。このため道では10日、新たな宿泊療養施設の増設を発表。中央区のホテル「東横INN札幌すすきの交差点」(330人受け入れ可能)を道が借り上げ、今週末の14日に運用を開始する。