攻守に頼もしいカナダ人2人が戻ってきた―。アイスホッケー・アジアリーグの王子イーグルスに所属するGKドリュー・マッキンタイア(37)、FWタイラー・レデンバック(36)が新型コロナウイルス禍の困難を乗り越え、チームに合流した。10月31、11月1両日に白鳥王子アイスアリーナ=苫小牧=で行われたジャパンカップ対栃木日光アイスバックス戦に早速出場し、2連勝に貢献。菅原宣宏監督は「チームに安定感をもたらしてくれている」と信頼を寄せる。
マッキンタイアは出身地カナダから単身、レデンバックは自宅のあるフィンランドから妻と2人の子どもを連れ、それぞれ10月中旬に来日。新型コロナ感染防止のため、千葉県内での2週間の自主隔離生活を経て苫小牧にやって来た。
「調子はすごくいい。新型コロナでも、いつもと変わらないスタンスで準備してきた」と語るのはレデンバックだ。苫小牧入り2日後に臨んだ栃木との連戦では昨シーズン同様に百目木政人(36)、三田村康平(28)と第1セットのFWラインを形成。2戦で3アシストをマークするなど攻撃面を支えた。
「百目木と三田村がどういった動きをするのか、何を考えているのか、よく分かっている。本当にプレーしやすい」との実感を口にする。ジャパンカップ、全日本選手権の2冠達成に向けて全力を尽くす構えで、現在開催中のジャパンカップでは「早い段階から上位を保っていく必要がある」と気を引き締める。
ゴーリーのマッキンタイアは、10月27日からチームの練習に参加。少ない期間で着実にコンディションを整えて栃木戦2試合で先発すると、それぞれ2失点に抑え試合をつくった。「2戦目の2点目は防げたが、それさえ除けばいい守りができた」とはにかむ。
今年2月のアジアリーグプレーオフセミファイナル(韓国)以来、約8カ月ぶりに再会したチームメートたちは「ホッケーセンスが洗練され、とてもスマートな動きをしていた。レデンバックも同じ意見だったが、いい判断をしていると感心した」と言う。
日本製紙クレインズ(当時)時代を含めると3季目となる日本でのプレーは、新型コロナの影響で過去2年とは大きく様相が異なる。それでも「とにかく勝つことを最優先にして、各試合に挑んでいきたい」と頼もしく語った。