北京五輪へ代表始動―女子アイスホッケー日本代表、コロナ下で今年度初合宿

  • アイスホッケー, スポーツ
  • 2020年10月5日
ゴール前で攻守の局面を練習する参加メンバー=白鳥王子アイスアリーナ

 アイスホッケー女子日本代表のスマイルジャパンは9月30日から、ナショナルトレーニングセンターの白鳥王子アイスアリーナ=苫小牧=で、新型コロナウイルスの感染拡大した3月以来、約半年ぶりとなる代表合宿を行っている。出場を決めている大一番へ飯塚祐司監督は「今後も制限はあるが、その中で最善の準備をして、北京五輪に向かっていきたい」と語った。

 今回の合宿に参加したのは道内外の選手28人。1日当たり1~2時間程度の氷上練習や陸上トレーニングなどを7日まで行う。

 2018年の平昌五輪に出場したFW高涼風(道路建設ペリグリン)は「取りあえず合宿ができてよかった」と安堵。「コロナ自粛」期間中の自主トレーニングでは筋力強化を図り、スクワットで持ち上げられる重量負荷は70キロから90キロに大幅アップできたという。筋力を課題として踏まえてきた中、高は「オフにしっかり強化することができた」と手応えを話す。

 北京五輪で代表入りすれば、2回目の出場となる高。「前回は先輩について行くことで精一杯だったが、次はFWとして得点に絡みながら、チームを引っ張っていく存在になりたい」と意気込んでいる。

 DF志賀葵(トヨタシグナス)は妹・紅音(同)=FW=と合宿に参加した。姉妹で臨む合宿について葵は「紅音は互いに欠点を指摘し合えるいいライバル」と話す。自身は的確な状況判断と精度の高いパスを自身の武器として確かなものにする考えで「パックをもらう前とキープしているときに、周りをしっかり見てパスする」と今回の期間中の心掛けを話した。

 GKで最年少の増原海夕(道路建設ペリグリン)も奮闘中だ。今回で4度目の合宿参加。「一本一本パックをさばくことに集中して練習に参加している」と3日までの氷上練習を振り返った。

 合宿中は「先輩選手のプレーを見て自分の足りないところを研究している」と話す増原。中でもリバウンドへの対応の改善を優先しようと懸命で「止め切ってその後のピンチにつながらないように意識している」。向上へ尽きない意欲を語った。初の五輪代表入りを目指し、「出場を見据えてシュートスピードが速い海外勢に通用する守りを発揮するための練習を積みたい」と抱負を口にした。

 スマイルジャパンは当面、来年4月にカナダで開かれる予定の世界選手権に向けて、合宿を重ねていく。次回合宿も19日から同アリーナで行う。飯塚監督は「海外遠征は難しい状況だが、国内合宿を積み重ねて、世界選手権で上位に食い込んでいけるように準備していきたい」と話した。

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