アイスホッケー・アジアリーグ王子イーグルスのDFハリデー慈英(24)がこのほど、北海道教育委員会作成の小中学生向け英語教育補助教材「~北海道のトップアスリートと学ぶ~EnglishCatchProgram」事業に協力した。「英語は全世界で通じる言葉。コミュニケーション能力がより高まる」と教材活用を呼び掛ける。王子在籍2年目の自身は、10月10日開幕のジャパンカップに向け習練中。「昨シーズンよりも手応えはある。チーム内の競走に勝って攻守で活躍したい」と意気込む。
道教委主導の英語教育プログラムには、王子のほか、プロ野球北海道日本ハムファイターズ、サッカーJ1リーグのコンサドーレ札幌、B1リーグのレバンガ北海道、カーリングのロコ・ソラーレなど道内九つのスポーツチームが協力。各チーム代表選手が英語でしゃべる映像が「北海道教育委員会 義務教育課」のウェブサイト(http://www.dokyoi.pref.hokkaido.lg.jp/hk/gky/ECP.htm)で紹介されている。
宇都宮市出身のハリデーはカナダ人の父を持ち、物心付いたときから2カ国語を使い分け。「父に英語、日本人の母には日本語で自然と話してきた」と言い、中学の2年間をカナダで過ごした経験などもあり、それぞれの言語が堪能。映像内では▽自己紹介▽憧れの人―とテーマに沿って流ちょうな英語を披露している。
終わりには日本語で「これからも夢や目標に向かって頑張りましょう。リンクで会えることを楽しみにしています」と呼び掛けた。このプログラムを通じて「アイスホッケー競技を知ってもらうきっかけになれば」と期待する。
埼玉栄高―早稲田大を経て、昨年から王子メンバーとなった。大学2年時に競技留学で休学した間の単位取得のため、チームへの合流はアジアリーグ開幕後の19年9月だった。「最初は大学とトップリーグのスピードの違いに苦戦した」と振り返るが、試合を重ねるごとに適応し、今年2月のプレーオフセミファイナル第3戦では得点も挙げ「すごく自信になった」。
22年北京冬季五輪3次予選で日本代表の主将を務めた山田虎太朗(28)をはじめ、橋本僚(27)、山下敬史主将(32)など選手層が厚い王子DF陣で、より存在価値を見いだしたい2年目。「まず自分のマークマンには絶対に得点させないこと。ルーズパック争いなど1対1のバトルも負けない」と決意の表情を浮かべた。