苫小牧市勇払のトヨタ自動車北海道の従業員が新型コロナウイルスに感染していたことが30日に判明したが、市などは警戒感を強めつつ従来と変わらず感染防止に取り組むよう地域住民に呼び掛けている。
苫小牧に関連した感染例(公表分)が確認されるのは4月19日以来、約3カ月半ぶり。市危機管理室の担当者は「重く受け止めている。濃厚接触者の状況を含め注視していく」と語る。
道が今回発表した感染者情報は年代や居住地などが非公表で、詳細が明らかではないため、市も積極的な対応は難しいが「首都圏や大阪府などで感染者が拡大している状況を考えると、改めて市民一人ひとりが感染予防の意識を高める必要がある」と話す。
コロナ対応の最前線に立つ苫小牧保健所によると、東胆振地域の第2種感染症指定医療機関である苫小牧市立病院の受け入れ体制は「現時点で落ち着いており、問題はない」という。保健所に寄せられる相談件数も3月のピーク以降は徐々に減っており、大きな変化はない。
苫小牧では5月にPCR検査センターが開設しているが、1週間ごとの集計によると、週末や連休明けに検査数が増える傾向にあるが、対応は十分可能という。
担当者は全国的に感染者が増えている現状を踏まえ、接待を伴う店での飲食などを「できれば控えてほしい」とし、「正しい手洗い、うがいを改めて意識してほしい」と話している。