施設内のフードコートは昼時に家族連れなどでにぎわいを見せた。新型コロナウイルス感染防止で密にならないよういすを減らし、換気も行うなど万全の態勢。アイヌが利用してきた食材を生かしたさまざまな料理が提供され、多くの人が伝統的な食文化に味覚で触れた。
エゾシカ肉を使ったカレーを味わった札幌市の牧島基樹さん(39)は「程よい歯応えもおいしい。カレーと肉がマッチしています」と絶賛。
アイヌ文化に関心があるという札幌市の山下登志子さん(71)は、ジャガイモなどの具材が入ったオハウ(汁物)付きセットメニューを注文。「自宅でもイクラやサケを入れている。このオハウもおいしい」と笑顔を見せた。
施設内には、ジャガイモを凍らせて作る「ペネイモ」や、サケの入ったオハウのセットメニュー、シカ肉などの食材を現代風にアレンジして供するレストランもあり、訪れた人の舌を満足させていた。