苫小牧市の岩倉博文市長は10日の記者会見で、17日に市議会臨時会を招集し、最大60%のプレミアムが付いた商品券発行など新型コロナウイルス対策を軸とした今年度補正予算案を提案すると発表した。
一般会計は26億5955万円を増額補正し、総額997億6226万円とする。このうち、コロナ禍で落ち込んだ消費の回復や経済活性化を目的とした商品券発行全4事業に8億8719万円を計上した。
購入希望世帯対象のプレミアム付き商品券は、プレミアム率20%(5000円分購入で6000円相当)の一般商品券と、同60%(5000円分購入で8000円相当)の飲食店・地元店限定で使える応援チケット(とまチケ)の2種類を用意する。
さらに給付型の商品券事業3事業を展開。今年度、▽65歳以上となる▽18歳以下―の約7万6000人を対象に3000円相当、今年4月28日~12月31日生まれの新生児1人につき5万円相当の商品券を発行する。利用開始時期は9月中旬~下旬で、来年1月中旬に終了する想定で制度設計を進めている。
このほか、売り上げが大幅に落ち込んでいるが国の持続化給付金の受給予定のない事業者への給付金、コロナ禍で影響を受けた求職者向けの雇用創出事業、公共交通やスポーツ大会などへの感染予防策支援なども盛り込んだ。
臨時会には、一般会計補正予算案など3件と専決処分の報告1件の計4件を提出予定。岩倉市長は「新しい日常生活を安心して送ってもらえるよう、しっかりと取り組みたい」と力を込めた。