道議会の予算特別委員会(田中芳憲委員長)は1日、自民党・道民会議に対する理事者側の答弁調整で終日空転し、鈴木直道知事に対する総括質疑に入れず、2日に持ち越す異例の事態になった。新型コロナウイルス感染症に関する緊急対策・第4弾の総額3677億円の補正予算案を審議しているが、第2回定例会の会期末の3日の成立が微妙となり、会期延長も視野に入り始めている。
新型コロナ関連の補正は、鈴木知事がスピード感を重視し、第2弾を専決処分で、第3弾を1日限りの先議で処理したことに与野党会派の一部議員が疑問視。大型補正となった第4弾に関しては「十分な審議時間を確保すべきだ」とし、予算委の当初の質疑時間90分程度を2倍の180分まで拡大。知事出席の総括質疑は当初、1日だけの予定だったが、1、2日の異例の2日間とすることで合意していた。
だが、1日は自民党・道民会議の笠井龍司氏が事前に通告した質問内容が約60項目と多岐にわたったため、理事者側の答弁作りが難航。当初、午前10時開会予定だった予算委は終日、空転。午後4時半ごろに予算委理事会、同5時ごろに予算委を開き、総括質疑の開始を2日に持ち越すことを決めた。
会期末が3日に迫る中、予算委の田中委員長は当初2日間を予定していた総括質疑が事実上、短縮されたことについて、「2日はやれるだけ質疑を行い、私としてはその日に終えたい。できなければ、その時に各会派と相談することになる」と説明。これに対し民主・道民連合の幹部は「もともと2日間取っていたので、その通りにやればいい」と2、3日に総括質疑を行い、常任委と特別委の開催と本会議を週明けの6日に開催する会期延長を求める姿勢だ。
2日は午前中に自民党・道民会議の笠井氏の総括質疑がスタート。池端英昭氏(民主・道民連合)、赤根広介氏(北海道結志会)、小岩均氏(民主・道民連合)、阿知良寛美氏(公明党)、宮川潤氏(共産党)の順で知事の姿勢をただす予定だが、同日中に終了するかは微妙な情勢だ。