苫小牧市のときわ町内会(小山征三会長)は24日、同町総合福祉会館で4カ月ぶりにふれあいサロンを開いた。久しぶりに集まった地域住民はマスク着用のほか、手指消毒や検温など新型コロナウイルスの感染防止対策を徹底。市社会福祉協議会の職員が体力づくりに関する講演をしたほか、市民と岩倉博文市長が懇談する「ふれあいミーティング」も行われた。
同サロンは新型コロナの影響で3月から活動を休止。久しぶりの開催となったこの日は約50人が参加し、地域住民が手拭いで手作りしたマスクを参加者全員に配布。会場内は3人掛けの席を間引いて2人ずつとし、十分な換気対策も取られた。
市社協の職員は講演で、コロナによる「巣ごもり」が長期化したことなどを踏まえ、自宅でできる簡単な体操や脳トレ運動を紹介。「気持ちをリフレッシュでき、転倒防止にもつながる」とのアドバイスを受け、参加者も実際に体を動かしながら体験した。
講演に先立って行われたふれあいミーティングでは、岩倉市長が「少しずつ日常に戻りつつあると実感している」とし、コロナ流行に伴う市の対応などを説明。感染拡大防止や外出自粛で疲弊する地域経済への対策をはじめ、休校長期化による子どもたちの学力や体力低下を懸念し、今後も取り組みを進める考えを語った。
また、市民の安全安心につながる活動の一環で、5月に新型コロナウイルス感染の有無を調べる「苫小牧PCR検査センター」を開設したことも紹介した。
ミーティングの中では、市健康支援課の職員が夏に向けた健康管理の大切さも呼び掛けた。気温が上昇する中でマスクを着用していると、息苦しさや心拍数および血中の二酸化炭素濃度の上昇リスクを伴うと指摘し、「屋外で人と離れているときはマスクを外すほか、小まめな水分補給で熱中症を予防して」と述べた。
同町内会はコロナの影響で一時休止していた地域活動について、国や道による緊急事態宣言の解除などを受け、今月21日のごみ拾いから再開している。今年は7月の運動会の中止を決めているが、8月の夏祭りや9月の敬老会は感染状況を見ながら判断するという。
小山会長は「住民同士が顔を合わせ、声を掛け合うことが地域活動」とし、感染防止対策の徹底と新しい生活様式を意識した上で今後の活動を進める方針としている。