澄川女子は部員不足を解消し、敗戦が続く不遇の時代を経て民報杯秋季大会で準優勝、全道大会進出まで登り詰めた。部員たちの頑張りの裏には、学校前でビラ配りをしたり、地域の各所にポスターを貼ったり、体験会を開いたりと、勧誘活動に奔走する保護者たちの支えもあり、チーム一丸で全道切符を手にした。
2021年度、6年生の9人が卒業し、当時残った部員はわずか3人。22年度に入り入部者もいたが、競技未経験者が多く、この年は未勝利に。23年度は「まずは1勝」を目標に各大会へ臨み、交流戦も含めて2勝を挙げ、今年度の春季大会では準優勝するなど積み重ねた努力の花が開いた。
チームを立て直し、まとめてきた佐藤正謙HC。「選手たちは試合を追うごとに成長し、応えてくれた」と振り返る。オフェンス面ではドリブル、ディフェンス面ではボディコンタクトで負けないことを軸とし、1対1の練習を中心に行ってきた。メニュー内容についても、飽きずに体を動かして楽しめるような工夫を凝らしている。
秋季大会(女子)で澄川は1、2次予選を突破し、3チームによる決勝リーグに進出。沼ノ端に敗れ、後がない状況で残り1枚の切符を争ったのは予選で敗れた拓凌。その激戦を制した。
試合に出場できなかったり、敗戦が続いて涙を流したりと、苦しい時期を乗り越え、チームの主力として活躍する6年の杉本望愛、佐藤陽葵、荒物屋莉愛の3人は「上級生がいなくて不安な時期もあったが、バスケットが楽しくて続けてくることができた」と笑顔を見せる。全道大会を目前にして「チームのみんなで勝利を目指す」と意気込みを語った。