準決勝の接戦を制し、6大会ぶりの決勝進出を決めたレッドイーグルス北海道。前回覇者、栃木日光アイスバックスと点を取り合う白熱した試合は息をのむ展開で、来場者たちを夢中にさせた。
荻野順二監督は「選手たちは頑張ってくれた。終わった後も選手には、下を向く必要はない―と伝えた」と話した。同点の展開で、第3ピリオドの前には「思い切ってやってこい」と、選手たちを鼓舞。「足も動いていたし、パックバトルも負けてなかった。シュートもしっかり打てていた。自分の力不足というか、もう少し何かできたのではと思う」と肩を落とした。
主将のFW中島彰吾は「手応えのある中で決勝戦に臨めたし、内容が良かった。リードを守り切れなかったことは自分たちの力不足。バックスが強かった」と悔しさをにじませる。それでも「全日本の悔しさは全日本でしか返せない。悔しさを忘れず、また取り組んでいくことが大事」と前を向いた。
新人賞を受け「素直にうれしいが、まだ足りない部分はあるので、さらに努力していきたい」と語るのは全日本初挑戦のFW安藤優作。決勝では1得点を挙げたが「負けたことは悔しい気持ちでいっぱいだが、大きな舞台でプレーし、これだけ熱い声援の中でできる―という楽しさがあった。成長の糧にし、次につなげたい」と力を込めた。
ベスト6に名を連ねたDF佐々木一正は「先制され苦しいスタートでも、チャンスは巡ってくる―と選手間で話していた。チャンスを生かして終盤まで試合を運べたが、つかみかけたものを自分たちで逃してしまった感じ」と回顧。それでも「今できる精いっぱいのパフォーマンスは出せたと思う。優勝したかったが、この経験を次につなげることが大切」とチームのさらなる成長を見据えた。