高い確率

  • 土曜の窓, 特集
  • 2024年12月7日

 天気の予測精度の計算方法はさまざまなものがあり、気象予報士試験の出題範囲にもなっています。試験ではひねった計算問題はあまり出ないため、試験で出た際は点の取りこぼしが無いようにしたい問題です。気象庁の予報精度に関してはホームページに掲載されており、毎月中ごろに前月分が更新され、それ以前の過去の成績も確認することができます。それによりますと、当日の予報について全国の降水有無の昨年の的中率は、平均で何と88%くらいと非常に高い値なのです。

 北海道はというと、全国の平均よりは少し値が低いですが、それでも通年で84%前後と、非常に高い的中率なっています。ただ、的中率は、地域や時期によってかなり変動があります。

 例えば、苫小牧を含む胆振地方の当日の予報の降水有無の昨年の的中率は、通年で85%前後ですが、宗谷地方では80%となっています。また、雪の予想が難しい冬場は全体的に的中率が落ちる傾向で、冬場の宗谷地方は50%台まで落ちる時期もあります。

 胆振地方の冬場も70%くらいまで的中率の下がることがあるのですが、道内の中で相対的に雪の少ない太平洋側も、特に西部では雪の予想の難易度は高めです。例えば、北風の強い日に、石狩湾から流れ込む雪雲が苫小牧まで届くことがあるのですが、千歳で止まるか、苫小牧まで抜けてくるか、というのを予想するのは非常に難しく、コンピューターによる計算でも、予想が全く出ない、というケースもあるのです。

 もう少し細かく説明すると、的中率を計算する際、「降水有り」は、アメダスで観測されている1ミリ以上の雨、もしくは0・5ミリ以上の雪と定義しています。そのため、アメダスで観測されないくらいの弱い雨に関しては、「降水無し」ということになります。ですので、苫小牧でよくある弱い霧雨のような天気は、住んでいる人が「降っているな」と感じていても、アメダスの観測で1ミリ未満だと、そのとき曇りの天気予報が出ていれば、その日の天気は「当たり」ということになります。

 基準を決めて的中率を算出している以上、こういったことは、ある程度仕方ないことなのですが、このようなことが予報と肌感覚のギャップを生んでいるのかなと思っています。このギャップを埋めるために、天気予報を伝える際は、「あること」を重要視して解説を行っています。(続く)

 (気象予報士)

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