新型コロナウイルス感染拡大の影響で海産物の価格が下落する厳しい状況を受け、むかわ町内の水産加工会社「吉村燻製工房」と町観光協会がタイアップして期間限定で模擬店を設けている。カスベ、ソウハチガレイなど地元で取った旬の海産物を使った料理を用意。関係者は「少しでも売り上げになれば」と話す。
模擬店は7日から、同町松風のぽぽんた市場駐車場を借りてスタートした。今月いっぱい土曜、日曜の午前10時から午後2時まで営業し、むかわ産のカスベやソウハチ、タコを使った空揚げやツブ貝の煮込み、鵡川和牛串などを提供していく。
漁業と水産物の加工を兼務する同工房の吉村正代表(61)は「緊急事態宣言が解除され、だいぶ人も外に出てくるようになった」と手応えを感じつつも、「水産物の値下がりが顕著なので、少しでも売り上げをカバーしていかないと。家に居るだけでお金はもらえないからね」と必死だ。
工房は、模擬店の取り組みと並行してマガレイやカスベの「煮付けセット」「空揚げセット」、ツブ貝のスライスやホッキ貝の酒蒸しが入った「晩酌セット」を同協会のインターネットショップでいずれも送料込み3000円で販売。同協会の荒舘康治事務局長は「自宅にインターネット環境がなかったり、不慣れな人は連絡をいただければ」と呼び掛けている。
詳細の問い合わせは、同協会 電話0145(47)2480。